平成7年の大臣認定と平成12年の鉄筋ガイドラインでは、フーチング(底版)内の主筋と配力筋の位置が逆転している。この件についての説明をいただきたい。
平成7年の大臣認定断面については、フーチングの主筋の被りはつぎのようになっています。
配力筋は主鉄筋の内側に配置しています。
しかしその後土木の関係で、主鉄筋が内側に、配力筋は外側に配置されるようになりました。それに伴い、主鉄筋のかぶりは次のようになっています。
平成20年9月現在、大臣認定断面は変更されておりませんので、上記のパターンが現在2通りとも存在しています。施工に関しては、構造計算時にかぶりを7cmまたは8cmで計算したか、11cmで計算したかにより施工時のかぶりの位置をあわせてください。
今後、フーチングの鉄筋かぶりは11cmに変更して大臣認定の再申請を行っていきます。
附属図書(平成7年度版)には、天端コンクリートの目地切りを最大5mとして記載されているが、スパンごとの切れ目ではいけないのだろうか?
天端コンクリートは現場打ちとなりますので、5mごとにスパンを切らないV字の切れ目を表面にいれることでクラックの発生を抑える働きをさせることができます。
宅地計算の件ですが、以下の点でご意見をお聞かせください。
大規模地震、中規模地震共に「短期=地震時」扱いとし許容応力度設計とします。
宅地防災マニュアルでは、地震時土圧または (1)「地震時土圧+自重慣性力」 と(2)「常時土圧 +自重慣性カ」の意味で一般的には「地震時土圧+自重慣性力」の方が、外力は大きくなる傾向があります。
KGCゴールコンソフトではそれぞれ単独で設計条件を確定して進めるようになっていますので、同時にその比較をしながら計算する手法はとっていません。一連の擁壁群(一回の設計で)のなかから代表的な擁壁について(1)と(2)を設計し、大なる方を選択して設計すれば良いと思います。
現状では、大臣認定擁壁は一定の設計震度(kh=0.20)でしか認定されておりません。大臣認定ですので、そのことを整合性で論じることはできません。